« 花の中@ジャカランダを育てる 30 | トップページ | 湯の丸高原へ »

2011年7月25日 (月)

植物の毒性 チョウセンアサガオ

   

先日 ケニアのマラコンサーバンシーで頑張っている獣医の滝田明日香さんからこんなメールが届きました。

彼女の1歳9か月のキジャーナ君がチョウセンアサガオで大変なことになったそうなんです。ぜひ、読んで見て下さい。

私達の周りには、実はたくさんの毒性の植物がうじゃうじゃありますよね。

その辺の基本の知識を教えていける大人でありたいですね。ハーブとかが流行りですし、食べてはいけないものも沢山あるんだ、とても怖いんだ!という認識をもっと広げたいですね。

皆さんもちょっと周りで話題にしてみて下さい。

+++++++++

こんにちは。

ケニア・マラコンサーバンシーの滝田です。

小さい子供のいる親に読んでいただきたいと思ってメールを出しています(転送して下さい)。

2週間前に我が家の息子(1歳9ヶ月)が「チョウセンアサガオ」(Datura stramonium)による毒物中毒になりました。この花はナイロビではとてもよく見られる花で、多くの家の庭に観葉植物として植えられています。しかし、その毒性については知っている人は少ないのではないかと思います(実際に私も今回の事件以前は猛毒だとは知りませんでした)

小さい子供のいる家庭でこのような事件が二度と起こって欲しくないと思い、このメールを書いています。

6月30日の夜、息子は痙攣、意識不明、手足が使えなくなり、座る事も立つ事も歩く事も出来なくなり、ナニュキからナイロビのICUに真夜中駆け込みました。寝ていた息子の手足が突然痙攣し始めて、揺さぶっても叩いても目を冷まさない。やっと目を開けれるようになっても、光にも物にも反応せず目が見えていない。手足は痙攣を続けるだけ。座らせると、横倒れして手も足も使えず。15分ほどするとやっと声に反応するようになったが、目が見えないらしく手を延ばして私の顔などを触ることが出来ず、空中で手を動かしている(光には反応するようになったが瞳孔が開き切っていて焦点が合わせられないよう)。さらに手足を自分で動かそうとすると痙攣が始まり、ものすごい力で手足を八ノ字に動かし、頭も後ろに反り返る。
緊急でナイロビのICUに駆け込むまでのナニュキからの3時間は痙攣を起こさないように、私が息子の手足を押さえつけての移動。光、音、衝撃などで手足の痙攣が起こる。ナニュキでは平熱で心拍数も平常だったが、ナイロビに到着する頃には39度近くまで発熱(心拍数は平常)。痙攣はナイロビに着くまでに少しずつ頻度が減り、翌朝7時近くになった頃には痙攣はほとんど見られなくなる。朝方には腕が使えるようになり、昼には自分で立ち上がれるようになる。それでも足もうまく使えず、ポリオ患者の歩き方に似た歩き方をしてバランスが取れない。午後になると両足が内側向きになった歩き方まで進歩したが、まだ停止すると後ろにヨロついて倒れそうになる。瞳孔が開き切っていたのが午後になって平常に戻り、視力も回復する。歩行は毎日回復し、4日目には普段と何も変わらず走り回れるようになるまで復活する。退院した時には後遺症はなし。

息子は以前もナニュキの庭にあったチョウセンアサガオの実を口に入れようとして怒った覚えがあるので、たぶん今回は誰も見ていない一瞬で種を口に入れたか、もしくは花・茎・実を触った手を口に入れたかのどちらかだと考えられます。

このチョウセンアサガオはナイロビ中でよく見られる奇麗なラッパみたいな花が咲く木ですが、花・茎・実・種に猛毒アルカロイド成分が含まれていることは私も知りませんでした。

チョウセンアサガオによる毒物中毒の症状は、「嘔吐、口渇、めまい、頻脈(脈拍の増加)、歩行困難、幻覚、言語障害、散瞳(対光反射の消失)重症では、高熱、痙攣、 昏睡」で、すべて息子の症状に当てはまっています。もし小さい子供がいる家庭の庭にこの木が生えている時は、今回のような事件が起きる前にすぐに除去した方がいいかと思われます。

大人の中毒量は、種子(230粒)、果実(35個)、花(130g)らしいので、息子は種を一つ口に入れたのかもしれないし、ただ単に花をむしった手を口に入れたのかもしれません。どちらにしろ1歳児にとって、少量でもかなりの猛毒であることは確かです。

私はナイロビの家にシロバナヨウシュチョウセンアサガオ2本(息子の手が届かないぐらいの背丈)、ナニュキの家にムラサキチョウセンアサガオが1本(ちょうど息子の手が届く場所に実がなっている背丈)あったので、すべて大家に許可をもらい除去してもらいました。

Datura1

ナイロビの庭に生えていた、キダチ
チョウセンアサガオ(エンジェルトランペット)

Datura2

花・茎・実・種のすべての部分に猛毒アルカロイド成分が含まれています。

    Datura4
    ナニュキの家に咲いているキダチチョウセンアサガオ(エンジェルトランペット)
    
    ナニュキの家に咲いているチョウセンアサガオ

シロバナヨウシュチョウセンアサガオの毒性

シロバナヨウシュチョウセンアサガオは、その全部位に毒性が有り、人間や家畜、ペットなどを含む動物が摂取すると命に関わる恐れがある。地域によっては栽培や売買が禁止されている。また、この種が自分の庭に生えているのを発見した時は、取り除く事が推奨されることがある。活性成分はトロパンアルカロイドアトロピンスコポラミンヒヨスチアミンであり、これらはせん妄発生物質deliriant、抗コリン作用薬に分類される。気晴らしの為に不用意に摂取し、中毒状態になり、多くの場合入院したり、場合によっては死亡することがある[11]。典型的な中毒症状は、せん妄、異常高熱、頻脈、異常な(場合によって暴力的な)行動、散瞳とそれに伴う羞明である。これらの症状が数日間続く。顕著な健忘もよく報告されている。過剰摂取、中毒の解毒剤としてフィゾスチグミンが選択されている

    http://www.michaelshands.com/60.Herbs/datura.asp

|

« 花の中@ジャカランダを育てる 30 | トップページ | 湯の丸高原へ »

日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

コメント

身の回りにはけっこう普通に毒のある植物がはえてますよね。こうして身近な体験談をお聞きするとおそろしくなります。お子さんが元気に回復してよかった。

細かい分類は分かりませんが、今街で花盛りの「ダチュラ」とか「エンゼルトランペット」とか、似た仲間ですよね。日本でも毎年中毒事故が起きています。

最近知って驚いたのは「モロヘイヤ」。葉っぱはおいしいけど、種は毒性が強いらしいです。家庭菜園で収穫するとき、うっかり未発芽な種が混じったりしたら大変ですよね。

投稿: 幸 | 2011年7月26日 (火) 10時35分

幸さん

お帰りなさい!
台風心配してましたよ。
モロヘイヤも~~?
そりゃ大変!
気をつけなくては…
知らない事だらけかも知れませんね。

投稿: まゆり | 2011年7月28日 (木) 22時54分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 花の中@ジャカランダを育てる 30 | トップページ | 湯の丸高原へ »